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糖尿病患者の抜歯はHbA1C次第?で危険領域を判断?

血糖値がコントロールされているなら問題はないが、血糖値のコントロールが出来ていない場合、抜歯は危険と言われています。
要するに、口腔内の衛生状態で血糖値が上がる原因もあるということ。
糖尿病患者の抜歯の場合は、
かかりつけの内科医と歯科医が連絡を取り合ってから行われるのが普通です。
やはり、
HbA1Cが基準値以内でないと歯科医は治療を決断する事はむずかしいのでしょうね。
以下は、口腔外科の立場よりという講演で昨年、講演された内容です。
糖尿病患者の抜歯時のポイント
(1)抜歯時の糖尿病コントロール目標
・血糖値
空腹時 150mg/dl以下
最高値 300mg/dl以下
・HbAc7~8%以下
・尿ケトン体 陰性
・重い合併症(特に循環器系)がない
(2) 抜歯時の時間帯設定は午前中早めがよい
・緊急時の対応、内科との連携がとりやすい
・昼食を通常通り摂取しやすい
・経口薬やインスリン量の調節は不要(管理が容易)
(3) 抜歯当日までの対応
・炎症歯牙の消炎処置(局所洗浄、抗菌薬投与)
・必要に応じて術前内服用の抗菌薬を処方
・血糖値変動リスクの把握(低血糖あるいは高血糖緊急症発症の既往)
・抜歯当日の低血糖に備えて糖質を持参するよう指示
・処置後に食事摂取量の極端な変動が想定される場合は、
経口糖尿病薬の休薬、インスリン投与量の減量について内科に確認
(4) 抜歯当日の対応
・体調、血糖値、食事摂取量、糖尿病薬投与状況を確認
・低血糖発作がおこった場合は、血糖値測定後にブドウ糖を投与
内服可能な状態であれば、持参ブドウ糖内服、ジュース飲用内服
不可能な状態であれば20%ブドウ糖液40mlを末梢静脈注射
(50%ブドウ糖液20mlでもよいが末梢静脈炎を起こす可能性がある)